守山は「情報セキュリティ」や「情報教育」に関連した幅広い研究を行っています.
最近の主な研究テーマは次の通りです.
○情報セキュリティ教育の実践研究(2020/09~2025/03)
我が国では情報セキュリティ人材の不足が従来より指摘されています.また,中高生が被害者または加害者となる情報セキュリティインシデントが多く発生しています.このような背景から,日本政府は「サイバーセキュリティ戦略」において,特に中高生に対する情報セキュリティ教育の必要性を示しています.しかし,これまでに守山が行った調査では,情報セキュリティに関心のある生徒や情報セキュリティを意識して生活している生徒は少ないことが分かっています.
そこで本研究では,特に中高生を対象として座学のみならず実機を用いた実技演習や協調学習(グループワークなど)を交えた教育手法の検討しています.また,検討した教育手法を基に授業を設計し,教材開発,演習環境構築,授業実践に取り組んでいます.
本研究は「国立高等専門学校機構サイバーセキュリティ人材育成事業(K-SEC)」による助成を受けていました.
- 令和2年度:教育パッケージL2b-1/学生会などによるサイバーセキュリティ啓発活動
- 令和3年度:持続可能な学生サイバーセキュリティ啓発活動
○高等学校情報科の教科書に関する調査分析(2022/04~2025/03)
上記テーマとの関連研究です.情報セキュリティ教育を実施する上で,特に授業外(課外授業)で実施する場合には教育内容の精査が必要となります.
本研究では,高等学校の共通教科「情報」および専門教科「情報」の教科書や学習指導要領に関する分析をしています.また,教科書の採択状況についても調査し,高校生に必要な教育内容についての検討を行っています.
○高等専門学校(高専)の情報教育に関する調査分析(2022/04~2025/03)
上記のテーマ1やテーマ2との関連です.高専は高校と同じく中学校卒業段階の教育を担っていますが,その目的は「職業に必要な実践的かつ専門的な知識および技術を有する創造的な人材を育成」にあります.また,高専は高校とは異なり学習指導要領のような統一的なカリキュラムは存在せず,高専間で教育内容に差が生まれているのが現状です.
本研究では,各高専での情報教育の実施状況やその内容を調査・分析し,高校や大学の教育課程と比較することで,高専における情報教育の更なる普及・高度化を目指しています.